重光 直之2025.09.23
変化が激しく複雑な経営環境(VUCA)の中、マネジャーにはますます多くの責任が求められています。
その負担は限界に達しつつあり、「罰ゲーム」と揶揄される状況が広がっています。
しかし、企業の対応は「マネジャーの強化」に偏っており、解決の方向が見えません。
このままではマネジャーを目指す人が減少し、組織全体の活力が低下する危険性があります。
こうした課題を解決するために、私たちは「マネジメントシェアリング(略称MS)(注)」という新しいアプローチを提唱し、本年1月よりマネジメントシェアリング研究会を発足いたしました。11社15名の方々のご参画をいただき、①MSとは何か? ②自組織で導入するには何が得られるか/何が必要か?について、検討を重ねて、9月に対外発表の機会を得ました。
第1期研究会を通じて、下記のことが明らかになりました。
MSはマネジメント向上とマネジャーのキャリア開発において、日本でも大きな可能性を持っている
MSには一律の形はなく、各社各職場の実情に合わせて導入することができる
現状の組織においても、MSに向けての一歩が踏み出せることがわかった
こうした成果を踏まえて、さらにMSが普及し、日本の様々な組織とマネジャーが元気になることを目指して、さらに研究を進めることといたしました。
ついては、第2期からご参画いただける方を広く募集いたします。この趣旨に共感いただける皆さまとともに、新しいマネジメントの形を創り上げていきたいと考えています。ご参加を心よりお待ちしております。
■ 第2期の活動内容
本研究会では、国内外の先進事例の研究と、参加企業・組織での実践化の検討を通じて、以下の目標を達成することを目指します。
自組織における実践の試行および検討
マネジメントシェアリングに向けて、自組織で行えることは何か。現場での具体的な取り組み、人事施策の検討など、各社の実情に合わせて、具体的な実践を進めます。第1期で試行した中で得た知見を共通のものとし、その上で各社の実践と交流を行っていきます。
国内外の先進事例の研究
海外のマネジメントシェアリングの先進事例に学ぶとともに、国内で実践を模索している企業・組織との交流も進めていきたいと思います。
社会的な発信と貢献
研究成果を広く発信し、日本企業ならびに日本社会への貢献を目指します。
■ 研究員募集について
本研究会の設立にあたり、同じ志を持つメンバーを広く募集します。以下に当てはまる方々を歓迎します。
企業の実務家で、MSの実践・導入に関心のある方(人事部門、現業部門など、所属・役職は問いません)
専門知識をお持ちの方、または学びたいと考えている方
申込期限: 2025年10月20日(月)
お問い合わせ先: 株式会社ジェイフィール マネジメントシェアリング研究会
連絡先:ms-study@j-feel.jp
研究会日程
2025年 10月 30日 (木曜日) 午後3:30~5時(対面:終了後交流会あり) (*1)
2025年 11月 19日 (水曜日) 午後3:30~5時(オンライン)
2025年 12月 11日 (木曜日) 午後3:30~5時(オンライン)
2026年 1月 14日 (水曜日) 午後3:30~5時(オンライン)
2026年 2月 12日 (木曜日) 午後3:30~5時(オンライン)
2026年 3月 11日 (水曜日) 午後3:30~5時(対面:終了後懇親会あり)(*2)
▶研究テーマごとにチームを結成し、定例会合の他に、チームごとの会合が行われる予定です
▶日程は参加メンバーの状況に応じて調整する可能性があります
(*1)会場:株式会社アミューズ東京オフィス@表参道
(*2)株式会社ジェイフィール コミュニティスペース@渋谷
本研究会は、参加する全てのメンバーの協力と情熱によって成り立つものです。一緒に学び、考え、新しい価値を創造していくために行動していく方のご参加をお待ちしています。
発足にあたっては、全員の方に守秘義務誓約書に署名していただくことになります。詳細をお知りになりたい方は、下記(mailto:ms-study@j-feel.jp)までお問合せ先にご連絡ください。~~~~~~~~~~~~~~~~~
参考:第1期参加企業
(注)マネジメントシェアリングとは:マネジメントの責任を複数の人で分担することでマネジャーが健全に役割を果たし、組織力を向上させていくマネジメント体制のあり方。
マネジャーにとっても、ライフステージの変化に柔軟に対応できることで、自身のマネジャーとしてのキャリアの中断を避けることが可能になる。
(参考文献)
1)田中洋子(2020).「ドイツ企業の管理職における短時間パート勤務とジョブシェアリング」『筑波大学地域研究』41,P9-P29
2)マーク A. フェイゲン ,マイケル・ジェンキンス ,アントン・ベーレント(2022).「共同CEO体制を成功させる方法」『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』.11月号,P.42-P.48
3)David Lancefield(2024).「How Co-Leaders Succeed」『Harvard Business Review』,2月22日. https://hbr.org/2024/02/how-co-leaders-succeed