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キャリアデザインにもイノベーションを

片岡 裕司2018.12.04

2033年に公務員の定年が65歳になることが決まった。2033年というと少し先に感じてしまうが、現在45歳以下の方は雇用延長も含めると、70歳までは確実に働く世界を既に生きていることになる。大学卒業を一つの基準とすると、働く期間は概ね50年となる。商工リサーチ社が2017年の倒産企業の寿命を調べたところ23.5歳と3年ぶりに前年を下回る結果となった。また生き残る企業においてもメインとなる収益事業が多くの企業で変化している。45歳以下の皆さんは、既に大きなキャリアチェンジを2~3つ経験することがデファクトスタンダードと言ってもよい。

これにプラスしてAIが半分近い仕事を奪うと言っている。そして国会では大量の移民を受け入れることが決まる流れだ。働き手が少なくなる中、企業としては良いニュースではあるが、働く一人としては脅威とも映るのではないだろうか。

20代~30代後半、40代~50代中盤、50代中盤~70歳くらいのタームで、全く新たな専門分野にチャレンジし、絶えず高度な能力を求められる仕事をキャッチアップしていくという「働き方」と「学び直し」が求められる時代はもう既に始まっている。少なくとも40代以下の人はその認識を持つ必要がある。私はこれが本当の働き方改革だと思っている。

これは未来の話ではなく、既に始まっているのだ。にも関わらず、企業の人事担当も働く個人も、過去の延長線上のキャリアプラン、キャリアデザインから抜け出せていないようにも思う。私自身、このような事を大学時代の友人に話しても煙たがられるだけだ。どうもこの国には大切な議論から逃げる習性があるように感じる。リカレント教育という言葉が徐々に浸透してきている。図書館情報学用語辞典によると、「職業人を中心とした社会人が高度で専門的な知識や技術を習得するために,必要に応じて受けられる再教育システム。リカレント(回帰・循環)という語が示すように,生涯にわたって教育を継続的に循環させようというもの」と定義されている。「学び直し」と言うと軽い語感もあるが、高度な専門性をリニューアルするような学びが求められているのだ。

私の子供も受験前で学校後に塾に通っている。8時~16時頃までは学校で、17時~21時頃まで週4日程度は塾通いだ。週末も試験、学校見学と忙しい。働く私達にもこのような学び直し期が何回もくる時代が来るのではないだろうか。仕事の後に3~4時間学び、週末も学ぶというライフスタイルだ。この変化は既に起きつつある。私が客員教授を務める多摩大学大学院も最近定員を超えてきている。学びの時間は、ちょうど私の娘と一緒くらいだ。
一方、企業側のキャリアプランはどうだろうか。自社の40代、30代、そして新人にこのような時代認識を伝えられているだろうか。新人から10年ぐらいは一つの分野で専門性を高め、その後他部署を経験し、その後に管理職になるという旧態依然としたキャリアプランを社員に説明してしまっていないだろうか。
私たちが生きるのは想定外の未来です。あなたは、そしてあなたの組織はその準備ができていますか?ピンチはチャンスです。しかし何もしなければピンチはピンチです。

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