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小森谷浩志 連載コラム「東洋思想と組織開発」①

小森谷 浩志2013.09.05

第1回

私は、組織開発を専門としています。マネジメントチームの支援や固有の特徴を捉えた部門内の活性化、部門横断型の企業の変革などに日々関わっています。その中でいつも浮かび上がってくる問いがあります。

「人と組織のより本質的な変容はいかにしたら成し得るのだろうか」ということです。

そのヒントを東洋思想の助けを借りて探究してみたいと考えています。なぜ東洋思想なのかということですが、大きく3つの理由があります。

① 全てに命が宿るという生命性に基づいていること
② つながりを重んじ関係性を大切にすること
③ 全ては変化するという脆弱性が宿っていること

哲学者の上田閑照は「東洋人だから東洋的であるのではない。むしろ東洋人である日本人が忘れている在り方」という言い方をしています。東洋思想の豊かな土壌に立つ日本人として、東洋からしか成し得ない世界貢献の道があるのではないかと思います。
なお、東洋思想も広範囲に及びます。ここでは、東洋思想の極点としての禅やその元である仏教に焦点をあててみたいと思っています。

今年2月に約10年ぶりに来日を果たした、経営学の泰斗ヘンリーミンツバーグは日本へのメッセージとして次の言葉を残していきました。

「私の見立てでは日本はアメリカ病にかかっている。日本はアメリカに学ぶべきではない。日本は日本の本質に学ぶべきである」

この言葉は、私の中で今なお響いています。日本の本質とは何なのか、そして日本しか成し得ない世界への貢献とは何なのか、それは深いレベルの組織開発とどう関わっているのか、皆さんと探求してみたいと思います。

次回は、「変化」を取り上げてみます。
組織開発とは何でしょうか。端的に言いますと組織の健全化や活性化に関わることであり、変化や更新が含意されています。変化について仏教では全ては移り変わるとし、「諸行無常」と言います。これは、原始仏教の中核思想、三法印の一つで仏教思想の根本原理です。組織開発と仏教の重要な一致点でもある、変化について探究したいと思います。

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